富山県と岐阜県の県境に白山連峰から続く峰々に抱かれた深い山間のブナの林の中にひっそりと建ち並ぶ合掌づくりの家々があります。この付近の3ケ所の茅葺き民家の村が、住民が日常生活を営んでいる民家群としては世界で最初に世界文化遺産に登録されました(平成7年)。登録されている集落は、東海・北陸自動道の五箇山インターチェンジ近くの菅沼地区とそこから156号線を東に約6kmのところにある相倉地区、そして岐阜県の白川郷の3ヶ所を含む一帯です。今では高速自動車道の開通によって便利な場所となりましたが、この付近はその昔、木曽義仲の軍に“くりから峠の戦い”で破れた平家の人々が落ちた処から平村と呼ばれていました。現在も多くの民謡や伝説が伝承されている民謡の宝庫です。中でも“平家まつり麦屋踊り”は、秋の収穫祭りとして有名です。 |