・宿根木は、北前船の船主のまちとして廻船業関連産業で繁栄した。船の外形は曲線である、厚い舟板を使って船内に大空間を造る技術を有している。道がカーブしている所では、家も曲面となっている。建築空間にも宿根木独自のスタイルです。
・代表的な民家は三室総二階の直列型配置で、一階は「にわ」に入り吹き抜けのある「おまえ」が中央にあり、奥に「なんど」のついた「ざしき」があります。「にわ」には「かまど」があり家事全般を行う所です。「おまえ」は家族団らんと接客をこなす場所であり、2階は中央に吹き抜けがあり、「おまえ」より階段で上り、吹き抜けを見下ろす「とおり2階」と称する吹き抜けの空中回廊より左右の部屋に入る、一方が「こ2階」で寝室となり、もう一方が「おお2階」で2階リビング又は客間となっています。壁面には、化粧柱、化粧貫があり階段、建具、収納壁共に全面漆塗り仕上げとなっています。天井は、下り天井で「格天井」でありここも漆塗り仕上げとなっている。外観では想像できない空間の豊かさ、質の高さを見ることができるます。 |