嵯峨野は、京都盆地の西北にあります。北は広沢の池の後方に見える北嵯峨の丘陵、西は小倉山、南は大堰川、東は双ケ丘までの東西南北約4キロの地域を嵯峨野といっています。この地域は、観光地として知られていますが、市の中心部とさほど離れていないにもかかわらず、自然環境が豊かに残る地です。この自然を感じながら嵯峨野の小径を散策する人も多く、歴史や文学に関わる史跡も豊富です。 嵯峨野へは、京福電車嵐山駅かJR嵯峨嵐山駅からが便利です。駅から北へ、常寂光寺〜落柿舎の前を通り、さがの人形の家をさらに北へ、あだしの念仏時あたりまで来ると人影もまばらになります。
嵯峨野は、嵐山に近いところではありますが、嵐山とは別の趣をもっております。嵯峨野は、古くから詩人や歌人に愛され、文学の舞台として数多く登場します。平安時代には皇室関係の別荘が次々と建てられ、鷹狩りや桂川での舟遊びなどの遊興を楽しんだようです。
源氏物語の舞台として知られる野宮神社あたりの竹林も嵯峨野らしい景色です。紅葉の秋は嵯峨野散策には絶好の季節ですが、春もまた、嵯峨野には花の名所が多い。 |