庭が美しい庭園都市知覧麓 画:増田史朗 スケッチした場所の地図 nn交 通 JR・西鹿児島駅よりバスセンターへ、知覧行きのバスで約2時間 んnnnnnn 車・九州自動車道より指宿スカイライン、知覧ICより約5km 所在地 鹿児島県南九州市知覧郡知覧町
街道から遠景としての母ヶ岳の優雅な姿がみちのカーブと共に見え隠れに現れることで町が魅力的になっています。さらに、 知覧麓の町なみの特長は、 石垣と生け垣と庭園が道から視線に入り風景となっていることです。石垣は、道路建設に当たり路面を地面より80cm〜1m堀り下げ、各屋敷から路面を見下せるようにしました。これは防衛上の理由といわれています。この為、みちと敷地の境界には、石組が出来ます。石組は玉石の野積み、切り石積み、野石乱積み、整層積み等変化に富んでいます。
建築の特長としては、知覧型二つ家があります。平面構成は座敷を主体にハレの場である「おもて」と生活を主体のケの場である「なかえ」を繋ぐ棟高の少し下った小さ棟を有する民家です。玄関はトコと対面し、男玄関、女玄関を区別しています。
知覧の美しさは、先代達が造った大胆に借景を取り入れたまちなみや庭園と、その大刈込みを時空を越えてよく手入れし続けた住民のまちへの愛着と誇りが、一種の庭園都市と言うべき貴重なま ちなみを今日に伝承していることにあります。