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庭が美しい庭園都市知覧麓
                     画:増田史朗 スケッチした場所の地図
                      

   nn交 通  JR・西鹿児島駅よりバスセンターへ、知覧行きのバスで約2時間
             
んnnnnnn 車・九州自動車道より指宿スカイライン、知覧ICより約5km   
所在地  鹿児島県南九州市知覧郡知覧町
 
鹿児島市から南へおよそ35km薩摩半島南部地域の中央部に知覧町はあります。 江戸時代、薩摩藩は武士を郷村に集住させ、平静は農業に従事させながら武道を訓練し、一朝、事ある時は、戦場に向かわせる郷士制度を推進しました。郷士の居住する地区を麓と称し、知覧もその一つです。藩内に113設置された麓は、街道で繋がれていた。知覧麓も、まちの骨格 として中央に街道が通され、その両側に武家屋敷が並んでいます。街道は真っ直ぐに通さず、中央近くで意図的に曲げ、突き当たりに石敢當(集落の入口にある魔よけ)を置き、枡型を形成し亀甲城へ向かって曲折しながら進んでいます。

街道から遠景としての母ヶ岳の優雅な姿がみちのカーブと共に見え隠れに現れることで町が魅力的になっています。さらに、 知覧麓の町なみの特長は、 石垣と生け垣と庭園が道から視線に入り風景となっていることです。石垣は、道路建設に当たり路面を地面より80cm〜1m堀り下げ、各屋敷から路面を見下せるようにしました。これは防衛上の理由といわれています。この為、みちと敷地の境界には、石組が出来ます。石組は玉石の野積み、切り石積み、野石乱積み、整層積み等変化に富んでいます。

石垣の上には、1段又は2段に刈り込んだ茶又はイヌマキの生け垣がダイナミックなウエーブを描きながらスカイラインを形成しています。つまりこの風景は私的空間である武家屋敷の座敷とそれと一体になった庭園の手法が独特で、生け垣の上部を波形に変化させながら中心主題の枯滝石組の背景として3m〜4mの高さにだんだんと立ち上ってゆくのです。平山亮一邸庭園、佐多直忠氏庭園は代表的な庭園で生け垣の波形は遠景の山々の稜線と遠近の対比を持ちながら曲線を描きます。生け垣が見事に自然と住まいを親密にさせる事に成功しています。さつきの咲くシーズンは特に見事です。

 

建築の特長としては、知覧型二つ家があります。平面構成は座敷を主体にハレの場である「おもて」と生活を主体のケの場である「なかえ」を繋ぐ棟高の少し下った小さ棟を有する民家です。玄関はトコと対面し、男玄関、女玄関を区別しています。

知覧の美しさは、先代達が造った大胆に借景を取り入れたまちなみや庭園と、その大刈込みを時空を越えてよく手入れし続けた住民のまちへの愛着と誇りが、一種の庭園都市と言うべき貴重なま ちなみを今日に伝承していることにあります。