この自然林の樹帯は、防風林として、防雪林として、さらにモミの屋敷樹は火除け用として意義があります。角館は武家屋敷(表町)と町人町(東勝楽町)に二分され、東西に1.5km程に中央に武家町は幅11m、町人町は幅6mのみちがあります。そしてこの武家町と町人町の境には幅21mの「火除く」と呼ばれる防火用の空地が設けられ高さ3mの土塁を築き防火区画としていました。武家屋敷として、藩政時代の建築様式を今に伝えている家屋に、石黒家、旧青柳家、岩橋家、河原田家、小野田家等があります。これらの武家屋敷は、格式に応じて接客を主体に厳格に造られています。
この町を意匠にまとめているには、前述の自然樹林と広いみちの他に、低めにおさえた黒い板塀であります。板塀の形式は、簓子下見塀(ささらこしたみべい)か縦板塀です。 |
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